秋の歯科検診にいってきました。対象は中2の約270名で、聞くところによると、年々、徐々に増えているとのこと。1年生時は、なんとなく頼りなげ、子供っぽさを引きずっているようでしたが、さすがに2年生になると、体も大きく、顔つきも大人っぽくなってきています。
中2というと、年齢は13~14歳ですから、平均的には、親知らず以外の第二大臼歯(12歳臼歯)まで生えて永久歯列が完成しています。しかし、これはあくまで平均であって、まだ乳歯が残っている生徒さんが何人かみられました。その場合は、「要注意乳歯」という項目にチェックをします。このように、生え代わりが遅れている場合は、次のことが考えられます。
1、永久歯との生え代わりが、全体的に遅い。
成長には個人差がありますので、決して異常ではありません。
2、乳歯が永久歯との生え代わりを邪魔している。
ムシ歯により、乳歯の根の先が膿んでいたり、神経の治療による刺激
を受けていて、乳歯の根の吸収が阻害され、永久歯と交換しにくい。
3、永久歯の頭の部分が出てきているのに、上の乳歯が残っている。(写真)
何本かある乳歯の根が一部残っていたりすると、なかなか自然には抜けにくく、永久歯が、わきの方から頭をだしてしまう。
4、永久歯の数が足らない。
乳歯が抜けたのに、中々永久歯が出てこない、あるいは、乳歯がずっと残っている場合、後続永久歯が生まれつきない場合が考えられます。
この数が足らない場合は、そこの部分の顎の骨が、なんとなく薄いような感じがします。単に生え代わりが遅い場合は、その部分の骨は、下の永久歯により、少しふくらんでいる場合が多いようですが、明確な区別
は難しいです。
以上のようなことが考えられますが、生え代わる永久歯の有無は小さなX線写真を1枚撮れば確認できます。乳歯が永久歯の萌出を阻害しているようであれば、状況を見て、その乳歯を抜くというような処置も必要です。いずれにせよ、歯科医院を受診されることをおすすめします。
まあ、このようなことですから、「要注意乳歯」なんでしょうね。
2012-11-28