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ちょっと古い携帯電話(Canon 110 ED)

ちょっと古い携帯電話(Canon 110 ED)  ちょっと古い携帯電話(Canon 110 ED)

1970年代後半から80年代にかけて、かなり普及した13mm×17mmの小さいサイズのフィルムを使うカメラの一つである。フィルム・メーカーであるコダックは、フィルム消費拡大をねらって次々と新しいフォーマットのフィルムを考え出すが、1972年に開発されたこの110フィルムもその一つである。個人が写真を楽しむには、それほど大きく引き延ばすことはなく、せいぜいキャビネサイズ(2L)程度なので、ネガもそれほど大きいサイズを必要としない。フィルムサイズが小さいだけに、カメラも小型にできるし、カートリッジ式のため、フィルムの出し入れの失敗はない。コダックからは、いかにもアメリカ製らしいプラスチック製の簡単カメラが多数発売された。子供や女性がターゲットなのであろうか。
 日本でも各社競っていろいろな機種を発売した。ほとんどが女性向きの簡単カメラであったが、このキャノン製のカメラは、カメラの扱いに慣れている人向きであった。1975年3月の発売であるが、私が手に入れたのはその2年後くらいと記憶する。レンズは25mm、 F2.0、4群5枚、絞り優先EE、シャッタースピードは,8秒から1/500秒の間で自動的に調節される。また、この種のカメラでは珍しく距離計がついている。さらに日付が写し込まれる機構もある。X接点のホットシューがあり、ストロボをつけ、絞り調節レバーをフラッシュマークに合わせれば、露出は自動的に調節される。最近のカメラにはほとんどないケーブルレリーズ用のねじ穴もある。安易なカメラのなかでは、さすがキャノンと思わせるつくりである。前方の扉をスライドさせると、距離計窓、露出計窓、そして撮影レンズが現れる。扉はカチッと止まるまで開けないと、シャッターは切れない。
 子供が生まれてしばらくは、このカメラが大活躍した。何処へ出かけるにも持ち歩いた。一眼レフ型のカメラを開発したメーカーもあったが、フィルムサイズが小さいため、プリントされた写真は、少々粒子が目立つのが難点であった。子供が大きくなるにつれ、物足りなさを感じ、ストロボ付のオートフォーカス・カメラを使うようになり、出番はなくなった。同時にこのフィルムを使うカメラも衰退していき、ほどなく市場から姿を消した。
 09年9月に110フィルムが製造中止になると聞き、20数年ぶりに取り出してみた。あらためて見ると、以外と大きく重い。形は平べったい長方体で、小さめのレンガ、あるいは眼鏡ケースか筆箱、いや数世代前の携帯電話のよう。ファインダーがちょっと曇っているが、外見は問題なさそう。シャッター・ボタンを押してみると音はするものの,レンズが開いていない。新しい4SR44の電池を入れてみると、どうにかシャッターが切れるようであった。デート機構は、76~86、そして0~9とある。2009年までは写し込み可能であり、不用であれば日付を入れないこともできる。
 このタイプのフィルムは、今は大手量販店しか売っていないが、早々に手に入れ、都内で開かれた学会からの帰宅途中、世相を反映してか、いくぶん人通りが少ない銀座4丁目で、街頭の柱にカメラを押し付けてシャッターを押した。夜の撮影で超スローシャッターであったが、そこそこに撮れた。しかし、大きさ、写り、そして便利さは、残念ながら最近のコンパクト・デジカメにも勝てないようである。

2008-12-05

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