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里帰りカメラ(コニカC35)

里帰りカメラ(コニカC35)  里帰りカメラ(コニカC35)

体調が悪いという義母を母校の病院にお願いしたのは、もう20年以上も前のこと。手術室に呼ばれた私は、執刀医から手遅れであることを告げられた。ただ一人の身内の女房にとっては、受け入れがたい現実であったが、そんなことを悲しむ間もなく、その後の処置もあっという間にすぎ、後日、遺品を整理していたら出てきたのがこのカメラである。義母には、シャッターを押すだけという、取り扱いが簡単なカメラをプレゼントしたことがある。しばらくすると、それで飽き足らなくなったようで、カメラが欲しいが、なにがいいかと尋ねられたことがある。しかし、正直に言うと、何と答えたか、すっかり忘れていた。で、出てきたカメラを女房に示して、これはどうしたのかと尋ねると、私が買い与えたのでは、という。義母が自分で買うわけがないという。でも、私にはその記憶がないのである。このカメラはコンパクトさから旅行のお供に、ということで「ジャーニーコニカ」という愛称で、売れっ子タレントをCMに起用して売り出された記憶がある。旅行好きな義母は、カメラ屋さんにすすめられるままに、このカメラを手に入れたのかな、と類推したが、真実は分からない。義母が自身で買うには、ちょっと凝ったカメラである。さらにレンズ保護のため、当時私が使っていた他のカメラメーカーのフィルターまでついていた。露出はプログラム式の自動だが、ピント合わせはファインダーをのぞいて二重像を合わせるレンジファインダー式である。ストロボ、フラッシュの類いは付いていない。レンズはHEXANON 38mm F2.8、3群4枚、シャッターはB、1/30~1/650で、日常使うには十分である。35mmフィルムを使用し、手動巻き上げである。不慣れな人には、フィルムを入れるのが難しいらしい。メカには決して強くはない義母には、それが出来たのだろうか、と思いを馳せる。1968年の発売であるが、義母のそれは翌年発売でマニア好みのブラック・ボディだったのも意外であった。その後、室内や暗い所でも撮れるストロボ付きの「ピッカリコニカ」、さらにオートフォーカスになった「ジャスピンコニカ」とコニカの快進撃が続いたが、その先駆けとなったカメラである。
 義母の生家は、磐梯山麓にある旧家である。義母は、目の前に猪苗代湖、そして右手には磐梯山が見える場所に眠っている。今年のお盆は、あいにく大雨、雷の合間の墓参りだった。磐梯山が雨の合間にちょっとの間、姿を現した。ポケットに忍ばせていたこのカメラを取り出して、パチリ。カメラにとっては、目の前に眠る持ち主への23年振りの再会である

2008-08-15

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