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懐中カメラ

懐中カメラ  懐中カメラ

 1937年、パリ万国博で発表されたオリジナルのRiga Minoxから、いろいろなMinoxが作られたが、1972年に発売されたCds露出計を内蔵したこのBL型は、なかでも生産台数は約18,000台と少なく、中古カメラ市場でも、他の型と比較して見かけることは少ない。大きさは、先のB型より、2mm長くなっただけで、ほとんど変わらない。レンズはF3.5、15mm、シャッター速度はB、1/2~1/1000、ピントは20cmから無限まで目測であわせる。近距離での視差も自動的に調節される。これらもオリジナルから変わらない。露出計が内蔵されているので、撮影にあたっては、非常に便利である。絞りはF3.5固定なので、光量はシャッター速度で調節するわけだが、明るすぎる場合には、光量を減ずるためのNDフィルターが内蔵されており、露出計とも連動している。
 フィルムは市販されているが、私は35mmフィルムを専用カッターでカットし、専用カートリッジにいれて使用している。現像所に依頼する際は、このカートリッジは返却してもらうに言うのだが、時々部品が一部不足して戻ってくることがある。フィルムを装填したこのカメラをポケットに忍ばせていると、例えは悪いが、ピストルをふところにしのばせているガンマンのごとく、いざとなれば抜くぞ、いや、撮りたい被写体があれば、いつでも取り出して撮せるんだぞ、と誰に言う訳ではないが、何となく安心という心境である。
 日本三大桜の一つに数えられている福島県三春町の「滝桜」を最初に見たのは、もう25、6年も前だろうか。山中の細い曲がりくねった道を行き、本当にこんな山奥の辺鄙なところにあるんだろうか、と疑心暗鬼だったような記憶がある。たどり着くと、それは、山あいの畑の中にポツンとあった。ちょっと離れた墓地の傍らに車を止めた。山の斜面の一部に掘建て小屋のような茶屋があるきりだった。他に見物する人もそれほどなく、畑の中を木の下まで歩き、そして周りをめぐってこの枝垂れ桜の古木を堪能した。6年前のゴールデン・ウィークに私用で会津まで出かけた折、久し振りに足を伸ばしてみた。胸ポケットには、このMinox BLを忍ばせて。磐越道の料金所で道を聞くと、道順が書かれたパンフレットを渡された。道筋には案内板も所々に立てられており、迷う事なく行くことができた。驚く事に、大きな道が開け、畑をつぶしたであろう広大な駐車場には、観光バスや乗用車がズラリと並んでいた。あぜんとしつつ、誘導されるまま車を止めた。降りるとすぐ隣には、たくさんの土産物屋さんが並び、観光客で賑わっている。観光客の流れに沿って歩いていくと、道の両側は、多分、農家の納屋であろうか、野菜やら花やら、竹細工、絵葉書、写真などがずらーっと並んで売られているのである。それぞれの家、いや店では、編み笠をかぶった農作業姿のおばちゃん、いやおばあちゃんが、愛想よくお客の相手をしている。さて目的の「滝桜」はちょうど見ごろだった。回りの畑はつぶされ、公園というか、観桜台というか、こざっぱりして、たくさんの人がこの「滝桜」を愛でて楽しんでいる姿は、まさに観光地にふさわしい風情(?)をかもし出していた。あまりの変わり様に女房ともども驚きをかくせなかった。樹齢1000年をこえるという天然記念物の紅枝垂れ桜は、今年1月の大雪により、太さ30cm以上の枝が何本も折れたそうで、咲き具合や景観が変わってしまうのでは、と残念な思いがする。

2005-04-15

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