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35mm二眼レフ

35mm二眼レフ  35mm二眼レフ

 小学生の頃、二眼レフが大流行した。正面に撮影用とピント合わせ用のレンズが二つ縦に並んでいて、撮影する時は、ピント・グラス面を上からのぞいてピントを合わせるため、被写体に向かっておじぎするような撮影スタイルになる。ロクロク判と言われる6cm×6cmの、いわゆるスクゥエア・フォーマットのフィルムで、たてよこ同じ大きさの四角い写真が得られる。しかし35mm二眼レフでは、たて24mm、よこ36mmの画面なので、通常の横長の画面を撮る場合はいいが、縦長の画面を撮ろうとすると、どうカメラを構えていいか、はなはだ困ってしまう。ロクロク判の二眼レフは、その機種名が、アルファベットのAからZまである、といわれたくらい沢山のメーカーで作られたが、35mm二眼レフは、このBolsey C型を含め、数種類しか作られなかった。
 この1950年頃作られたアメリカ製35mm二眼レフBolsey Cは、非常にコンパクトで、コロンとしていて、扱っていても、ポロッと落としやすいような外形をしている。折り畳まれているピント・フードを開けるとピント・グラスが見える。より正確にピントを合わせるため、内側に折り込まれている凸レンズを立ち上げる。ピント・グラス面は暗めで、決してピントを合わせ易いとは言えない。そのためではないだろうが、このピント・グラスの他に、カメラ前面には、連動距離計も付いている。二通りの方法でピントを合わせることが可能なわけである。なぜ、このような仕組みにしたのか疑問である。裏蓋全体をカパッとはずしてフィルムを装填する。クラシックなカメラに多い方法である。
 シャッター・スピードは、T、B、1/10、1/20、1/50、1/100、1/200、レンズは、WOLLENSAK 44mm、F3.2、三枚構成のようである。写りも決して悪くない。フィルムを巻き上げ、ピント・グラスをのぞき込みピントを合わせ、シャッター・レバーをおす。一連の操作は、決して迅速とは言えないが、写す対象をジッと見つめ、写真を撮る、という行為を実感する一時である。
 中山法華経寺の祖師堂の屋根は、「比翼入母屋造り」という珍しい造りである。日本では、他には岡山県の吉備津神社に見られるのみである。昭和の大修理の際、もともとはこの珍しい屋根の形態であったことがわかり、再建された。その様を、唐の玄宗皇帝と楊貴妃の悲恋を歌った、白居易の「長恨歌」の「天にあっては、比翼の鳥、地にあっては連理の枝」の比翼になぞらえたのであろう。小さなピントグラスをのぞき込み、おじぎしながら撮影した。

2004-05-19

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